海をひとつの

このあいだ部屋の大掃除をしていたら去年から今年の夏にかけて作った短歌が出てきた。この半年ほどは短歌を避けていたし、どうしてもどこにも所属できなかったし、きっとこの先誰かに見せることもどこかに投稿することもないし、情けなくなるほど下手だし、…

おじいちゃんについて

わたしは人が死ぬということがまだよくわからなくて、例えば、夜行バスに乗っているときに必ず湧き上がる「夜行バスに乗っているときの気持ち」としか言えない気持ちがわたしにはあるのだけど、それと同じように「人が死ぬときの気持ち」としか言えない気持…

2016年8月31日

おじいちゃんは末期の肺がんで、もうあとどのくらい生きていられるかわからない状態が長く続いている。今日は姉の仕事が休みだったので、姉と妹とわたしの3人で行ったのだけど、それがおじいちゃんは嬉しかったようで、手品を披露してたくさんお喋りしていた…

渡辺美優紀ちゃんに恋をしていた

大好きなアイドルが卒業した。わたしの大好きなアイドル、もう「アイドルだった人」だけど、渡辺美優紀ちゃんは、わたしたちに彼女自身のことを何にも教えてくれないまま、わたしたちからは見えないところへ行ってしまった。最後の最後に泣く彼女を見ている…

奥沢にも降る雨

反対側のドアが開きますって電光掲示板が光ったから、なんとなく振り返って、窓の外の奥沢にも降る雨のことをぼんやりと見て、あとはもうずっとずっと電車は景色と平行に動いて、気がつけば日吉に着いていた。電車が昔から好きだ(地元は汽車だけど)。乗って…

ツワブキの匂い

犬が血を吐いた。かかりつけの病院が閉まる5分前だった、迷惑だと思いつつ先生に電話をしてみたら別の病院を紹介してくれた。急いで連れて行ったらなんてことなかったようで、注射を打って様子をみることになった。自分の住所を何度も書き間違えた。病院には…

いつも帰る

朝新宿駅に降りた。人が一方向へ束で流れていって私はそこを渡れずにいた。人がたくさんいると頭の中に教室を作ってそこへ人を振り分けていく。新宿駅では教室に入った生徒はすぐに出ていくばかりで、そうか駅はのりしろのようなものだから長いこと居てはい…