冬の夜でも

自宅がとても寒いのでUNIQLOのフリースを買った。暖かい。
一人暮らしを始めてから、さみしいときとにかく寒さを我慢してはならないとわかった。ダメな日は電気代を気にせず暖房をつけた方がいい。夜中でも気にせずココアやホットミルクを飲んだほうがいい。すぐにお味噌汁を飲めるようにインスタントのお味噌汁を買っておくといい。しかし全然気にしないと電気代が平気で驚く金額になるので、お湯は鍋で沸かした方がいいし、フリースや着る毛布も導入した方がいい。いまは湯たんぽがほしい。
高校生3年生の頃、窓のない小さな白い部屋にいた。学校の中でも特に優しい先生たちが見張りをしていた。机がいくつかあるが、すべて壁に向かって置かれていて、ひとつひとつにパーテーションが付いていた。何人か来たり来なくなったりした人たちがいたが、誰も一言も話さなかった。
わたしは朝誰にも会わないように時間をずらしてその部屋に行き、誰にも会わないように時間をずらして帰って、1日の中で人と話すのは先生への挨拶と、たまに行われるカウンセリングの時間だけだった。
その頃ずっと体が冷えて冷えて仕方がなくて、ヒートテックを3枚着て腹巻をして指定のセーターの上にこっそりカーディガンも着て、それでも寒くてブランケットをかけて震えながら過ごしていた。一度だけその部屋に唯一の友人が来たことがあった。そこで5分ほど話したとき、体が急に温まって、着ているものを暑いと感じたことをずっと覚えている。誰とも話さず誰とも関わらずにいようとするとまず体が冷えていくと知った。
誰とも関わらずにいようとしていたのにずっと待っていてくれた友人に感謝している。彼女との思い出はたくさんたくさんあって、わたしの人生は彼女に出会ったことでゴールしたと思う。すぐにこういう重いことを言う。すみません。